プラチナの結婚指輪で気をつけたい2つの事は？
ロジウムとプラチナ
プラチナといえば白さが美しい金属です。白金とも呼ばれます。プラチナは化学的に最も安定した貴な金属です。プラチナの白さを際立たせるため表面をワントーン明るく見せるためロジウムコーティングがされています。つまりプラチナだと思って身につけても皮膚に触れているのはロジウムです。そしてメッキにはその母材である本体の金属とコーティングする金属との中間層、間にまた別の金属が使われていることをご存知でしょうか？
プラチナが柔らかく傷がすぐについてしまうデメリットをカバーするために、百貨店など市販のプラチナリングにはロジウムが掛けられています。
オーダーメイドの結婚指輪なら、ロジウムメッキをしないように指定して発注することが可能です。
ロジウムメッキの下地にはコーティングを吸着をよくさせるための第3の金属が使用されます。そこにニッケルが使われてしまうと、せっかくのプラチナの金属として化学的に貴であるのに、ニッケルは人体に金属アレルギーを引き起こす第1位の危険因子ですから、リスクが上がります。プラチナだけであれば、化学的に最も安定した金属のひとつなのに、リスクのある金属によって安全度が台無しです。結婚指輪の制作を依頼する前に確かめると安心です。ロジウムは高価で、メッキの表面に使われる事ばかりで、ロジウム単体で見かけることのない金属です。わざわざロジウムメッキしない、本来のプラチナも美しい金属です。せっかくのプラチナをロジウムで覆ってしまう必要は何でしょう？
ニッケルフリーのメッキが推奨されていますが、実際にプラチナで金属アレルギー症状が出ている方をみますと、ニッケルが使用されていることを疑います。
プラチナだけではありません。ホワイトゴールドにも市販品の場合ロジウムメッキされています。
これは、ホワイトゴールドがうっすら黄色味がかっている本来の色をより、白く見せるために行われている慣習です。金属アレルギーが目立たなかった昔から宝飾業界で慣例になっているメッキです。日本の宝飾界による印象操作で気品や清楚なイメージが白い金属に結びついて日本人には白い金属が好まれるためです。アジアでは圧倒的にゴールドが好まれます。日本の近隣国では兎にも角にもゴールドです。
純度の問題もあります。
プラチナの柔らかさをカバーするために別の金属が混ぜられます。
合金にしなくても良い金属が新しく登場していますので、既存の貴金属に囚われることなく、今や耐久性と品質で優れた金属で結婚指輪をオーダー出来るようになりつつあります。
気をつけたいもう一つの事は耐用年数
プラチナの結婚指輪は一生ものとはいかない事。
繊細で華奢なデザインがあまりないのは歪みや金属疲労の危険性が高く、破損することのないよう、分厚く作られています。しかしながら、プラチナは磨耗がとても早いのが難点です。そのためプラチナリングをずっとはめて家事炊事、洗い物をしたり重いスーツケースを運んだりということが推奨されていません。都度はずして大切にしないと10年後にポキっと折れたりすり減ってデザインの細工が摩滅していきます。
神経を注いで大事に使うのを強いられるのがプラチナ製結婚指輪です。
強度を出すために伝統的なプラチナは厚く作られてきた傾向があります。
それに伴って重量が増し、さらにグラム当たりで計算された指輪の価格も上がっていきます。
対価に見合った結婚指輪かどうか
希少性ではなく、投機対象になっていることで、プラチナのグラム単価が決められていることもあり、プラチナの価格は常に先物取引相場によって左右され、結婚指輪の価格へ反映されます。しかし、これは実用という面で決められた価格では決してない、投機目的で決められた価格が反映されているということ。実用に見合った価格ということなら、強い、耐久性に優れたチタンの方がコストパフォーマンスにも優れていること。プラチナはメンテナンスにも非常に神経を使わなければならないデリケートな素材であり、毎日着けるためには強度が必要、そしてそこには厚みが関係してきます。
指輪で最も重要な要素は「着け心地」
女性の指に結婚指輪をはめて厚みがあるマリッジリングだと、薬指と小指が接することが出来ず、つねに違和感と過ごさなければならなくなります。指輪の肉厚の最も心地良い厚みはわずか1.1 01.3ミリほどです。これ以上あると小指が離れてしまい、5本の手指を揃えて閉じた状態が作れません。しかしながらプラチナで1.1ミリではとても華奢で指で押しただけで歪むリングになります。購入した瞬間だけが真円であり、着けて帰宅するころにはもう楕円になってしまうというくらい柔らかなデリケートな金属であり、耐用年数と関わってくるのです。
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